原発事故の発生からちょうど10年目の節目となる3月12日(金)に、交流活動「フクシマに学ぶ――実践的広報プロジェクト(以降、フクシマプロジェクト)」において、WHITEROOMを活用し、福島県いわき市と関西をつなぎ討論会が開催されました。
当日はいわき市の東日本国際大学をメイン会場に、龍谷大学社会学部コミュニティマネジメント学科のフクシマプロジェクトのメンバーが関西にある各自の自宅からWHITEROOMでアバター参加し、10年目を迎えた現状についてや、処理水問題について、地形データや3Dデータを活用して議論を行いました。
指導される先生方からも、テレビ会議システムと異なるアバターのリアリティに、発話の場が開かれたとの講評をいただきました。
「フクシマに学ぶ――実践的広報プロジェクト(フクシマプロジェクト)」とは ―
2011年に、東日本国際大学(福島県いわき市)と龍谷大学の有志の学生たちを中心にスタートしました。滋賀県大津市で福島の味を紹介することを通じてフクシマ(原発事故による社会的影響全体をカタカナで表現しています)に思いを持ってもらうことを目的に、2011年11月に特別物産展が開催されました。2012年度からは、龍谷大学社会学部コミュニティマネジメント学科の正課のPBL(project_based learning)科目「コミュニティマネジメント実習」の一つとして、学生が中心となりフクシマ問題に取り組んでいます。プロジェクト運営のモットーは、「フクシマの現実と福島県人の思いを忘れない、忘れさせない」とし、2017年度からは「フクシマに学ぶ」ことも加えられ、現在に至ります。今後も震災を風化させないために、持続性のある活動を行う予定です。